北海道の太陽光発電って…
「北海道の太陽光発電というと雪が降るし、太陽のでている時間が短いし、太陽光発電を設置しても、あまり発電しないのでは…」と考える方が多いと思います。
しかし、太陽光発電は石油、灯油などを多く使う北海道こそ必要な新エネルギーシステムなのです。
北海道と全国に発電量の差はほとんどありません。
比較的雪の少ない函館なら、さらに設置する効果はあります。
太陽光発電は充分に設置する価値はあるのです。
実は、北海道は日射量が多い
“日射量”とは、太陽からの放射エネルギー量のことですが、この日射量が太陽光発電には重要です。日射は大気中を通過する間に、大気中に浮遊するちりやほこり、汚染物質などによって、散乱や吸収されて減衰してしまいます。汚染物質等の少ない空気のきれいな北海道では、東京よりも多くの日射量を得ることができるのです。
つまり、同じ日照時間なら日射量の多い北海道の方が電気を多く作る事ができます。
寒い方が発電する
太陽電池は気温が低い方が発電します。電気は低温の方が効率良く流れるからです。同じ日照条件であれば気温の低い寒い時期の方が多く発電するものです。
太陽光発電は、北海道に適した発電方式なのです。
年間予測発電電力量
下記の棒グラフの数値で分るように、札幌の年間予測発電電力量は、東京よりも多いことがわかります。北海道でもきちんと発電するのです。
函館の年間予測発電量
4102kwh
図:全国各地の年間予測発電電力量/PV6300SD6246(3.906kw)の場合
日照時間
2008年年間の日照時間の合計は函館が1788.4時間、東京が1857.8時間で、年間69.4時間の差です。1月当たりにすると6時間弱、1日当たりにすると12分弱の違いしかありません。
各月を見ていくと、雪の降る冬は東京の方が日照時間が多いですが、4月、5月、6月、8月、9月、10月と春と秋は函館の方が日照時間が多いのです。年間で考えれば北海道でも日照時間は決して少ない訳ではありません。
2013年 月単位の日照時間
月 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
合計 |
函館 |
124.6 |
96.1 |
127.1 |
148.9 |
160.2 |
225.3 |
131.6 |
159.8 |
150.7 |
100.0 |
109.8 |
79.3 |
1613.4 |
東京 |
212.5 |
173.7 |
190.1 |
196.0 |
227.1 |
123.9 |
163.4 |
210.6 |
164.2 |
110.4 |
177.4 |
181.8 |
2131.1 |
※参考文献「気象庁(気象統計情報)」(2014/12/18アクセス)
雪が降った時の太陽光パネル
太陽光パネルに雪が積もってしまうと発電しませんが、函館では少しでも日が射せば雪は溶けやすく落ちやすくなるため、発電も可能となります。
雪が降る地域では陸屋根設置の場合、太陽電池表面から雪が落ちやすい角度で設置し、太陽電池に極力雪がかからないように工夫する方法もあります。
また、耐久性についても通常(1m以内の積雪)の積雪荷重では問題ありません。
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